「謝り5段」の対応から学ぶ
こんにちは。心理カウンセラーの掛川恵二です。
今回は、某ハローワークの職員様の対応に感激したお話しです。
先日、おかげさまで資格試験に合格したので教育訓練給付金の追加申請するためにハローワークを訪ねました。
これで3度目の手続きでしたので、こちらも慣れた感じで持参する書類にサッと目を通し誤りがないかを念のため確認して向かいました。
いつもより空いており、すぐに番号がコールされ窓口へ。ややトーンの落ち着いた雰囲気の職員さんがお出になり、私が書類を添えて依頼内容をお伝えすると、数秒後首を傾げてやや口元を緩めながら
「こちらは期限が過ぎているみたいですね。該当しないかと思いますが」と意表をつかれた返答に私は
「いやいや、そんなはずはないのですが」と咄嗟のことでつい語彙が強まったことを自覚しながらも、一呼吸置いて改めて内容を確認していただくようやり取りを続けることに。
職員さんもこちらの勢いに対して冷静さを保ちつつも、2人の間には一瞬ちょっとした緊張関係が発生。
しかし、程なくして誤解が解けてその後はスムーズに手続きを進めていただき一見落着。
書類の受け渡しを終えてお礼を述べて立ちあがろうとした私より先に職員さんはフッとたち上がり、
「最初は誤って失礼な対応になり申し訳ありませんでした。資格の合格おめでとうございました。今後もご活躍されますように。お帰りもどうぞお気をつけて。」
と、自然で穏やかな表情の対応に、またしても意表をつかれた私は一瞬の間を開けて、
「こちらこそ失礼いたしました。ありがとうございました。」
とつい破顔し、2人の間になんとも心地の良い風がそっと流れたのを感じながら出口に向かいました。
わずか5分程度のやり取りでしたが、とても学びのある時間となりました。
私の表情や語彙の変化を察知し、自身の些細な態度やミスリードを受け入れた上で、私の心境にすーっと伝わる謝罪と労いの言葉を述べられた職員さん。「謝り5段の黒帯」と勝手に命名させていただきました。
誤解や失敗は誰でもするものです。それが原因で人間関係が悪くなる、信用を失うこともしばしばあります。
しかし、事後には迅速に対応し、自身の非を認め素直に謝罪する姿勢。そして相手の心境に寄り添う気遣いを加えることで、逆に信頼や安心感をが育まれることもあります。
「雨降って地固まる」「ピンチをチャンスに」といった格言をまさに体感した出来事でした。
険悪な状態やギスギスした人間関係のお悩みは私も少なくないですが、ちょっとした対応に自分自身が心がけることで、事態は好転していくかもしれませんね。
対応してくださった職員様、ありがとうございました。
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